ここはUTAU音源の裏設定ページです。
ここに書いてある設定はあくまで「物語」であり、
UTAUとして配布されている音源たちは物語の登場人物の「複製」であるため、
二次創作には使っても使わなくてもいいものです。
世界観
とある場所に、意思を持った人形と人間が共存する国がありました。
そこでは生きた人形を作ることができる人間が一定数存在しており、この話の主人公である黄琴まひろもそのうちの一人です。
彼(あるいは彼女)と、その家族や知人たちの人生の一部を紹介しています。
黄琴まひろ
この話の主人公。現在の黄琴の屋敷を管理している人間です。
人形達の保護者として、しっかりとしていて落ち着いた大人でいようとしていますが、まだ未成年なので中身はまだまだ幼さが目立ちます。たまに年相応にはしゃいで、あとから少し恥ずかしくなります。また、大人っぽさを出すために演技がかった喋り方をするため、どうも胡散臭くなってしまいます。自覚はしていますがなかなか直りません。
教養もあり物覚えが良いため何でもそこそこ器用にできますが、特にこれが得意、というものもあまりありません。
優しい人間への憧れがあり、たまにお人よしすぎることがあります。
幼い頃から視力が悪く裸眼では周りのものがぼやけて見えるので、裸眼だとものにぶつかりやすく、目つきが悪くなることを気にしているようです。普段は強めの度付きの眼鏡やコンタクトをしていますが、なぜかガラスや水など透明なものを通すだけでも多少は見えるようになるようです。
黄琴の一族は国に古くからある言い伝えにも存在する由緒正しい家系であり、黄琴まひろはその本家の一人息子、あるいは娘として生まれました。
生まれて間もないうちは女性として育てられていたものの、後に基本的な体の性別は男性、性器のみが女性であることが判明したため、その後の幼少期はどちらの性別としても生きられるよう教育されていました。
そのため、まひろの性自認はかなりあやふやですが、本人は特に気にしていないようです。
しかし、まひろの両親はそのことがひどく気がかりだったようで、まひろを壊れやすい芸術品のように扱っていました。
外出は基本許されず、両親と使用人以外との会話も禁止され、自室のぬいぐるみたちだけがまひろの友人だったようですが、そのぬいぐるみも意思をもって動き出したとたんに両親に捨てられてしまっていたようです。
また、許可されていない相手と会話をするとその相手がまひろの父親に連れ去られ、まるで見せしめのように『こわいこと』をされていたため、自分と話したことで誰かが傷つくことを恐れ、あまり声を出さなくなりました。
まひろが14歳くらいに成長した頃、ついに耐えかねて頻繁に屋敷を抜け出すようになりました。外の世界を本で見た知識としてしか知らなかったまひろは、そこで出会った「兎轡」と名乗る人物に騙され、彼と体の関係を持つようになります。
しかし、そのことでまひろが傷つくことはなく、むしろ外の世界の自由さや兎轡との友人と恋人の中間のような関係をとても楽しく思っていたようです。
しかし、あまり頻繁に通っていると兎轡に対して自分の両親が何かするかもしれないと考えたまひろは、生まれ持った顔の良さと、兎轡に教えてもらった話術やしぐさで大人を捕まえては、自分を一晩好きにしていい代わりに寝泊りする場所を提供することを条件に、兎以外の人間との夜遊びも繰り返すようになります。
そのため、乱暴されることも多々あり、殺されそうになることも度々ありましたが、自分が生きたいように生きて死ぬならそれでもいいと考えていたようです。
兎轡もまひろも、お互いが自分以外とそういった関係を持っていることは知っていましたが、二人ともいつ自分たちの関係が終わってもいいようにと詳しい身の上を明かすことはありませんでした。
そうして遊んでいるときに出会ったのがシュシェの持ち主です。
彼はまひろの歪んだ生き方を知り、それを否定することはありませんでしたが、何度か会う度に彼の家で普通の家族のような穏やかな時間を過ごしながら、今とは違った幸せもあるのだとまひろに教えていたようです。
その後、彼は遠く離れた場所に旅をすることになったため、あまり長い期間一緒にいたわけではありませんが、まひろにとっては初めての「味方になってくれる大人」であり、その後のまひろの人形たちへの言動は彼の影響を強く受けています。
シュシェの主人と離れた後、現状の生き方に迷いつつも、兎轡やほかの大人たちとまひろの関係は続いていましたが、まひろが17歳になった頃、まひろを何度連れ戻してもすぐにいなくなってしまうことにしびれを切らした両親から、昔死んだ親戚が住んでいた屋敷の管理を一人で任されました。
その屋敷はまひろの実家や夜遊びを繰り返していた街から遠く離れており、すでに廃墟同然であったため、両親は少し脅かせば言うことを聞くだろうと考えたようですが、屋敷がある地域の周辺がまひろのような家庭に事情がある人間や、主人を亡くした人形などを多く受け入れていることに気づいたまひろはその屋敷に住むことにしました。
慌てた両親から頻繁に帰宅命令がきますが、屋敷周辺の地域による完璧な守りがあるため現状では手出しできないようです。
まひろが引っ越し先の屋敷を初めて見てまわっている時に見つけたのが海月です。
彼の身の上話を聞いたまひろは、彼のためになるべく長く一緒に生きて、いつか自分が死んだときも海月が一人にならない環境を整えようと決心し、その後は自分を売るような行為を一切しなくなりました。
歪んで自暴自棄になっていた自分に別の生き方を教えてくれたシュシェの主人のような、幼い子供や作られたばかりの人形たちの手本になる、何に対してでも優しい人でありたいと思う反面、幼少期の両親の行為や、海月に会うまでの経験では他人は「頼る・頼られる」ではなく「利用する・利用される」ほうが圧倒的に多く、他人に大切にされること、守られることに苦手意識があるため、あまり自分のことを大切にされると、その分誰かが苦しんでいるのではないかと不安になります。
他人からの優しさを素直に受け止められないことを自覚しているため、不安を表に出すことはありませんが、他人に本音を打ち明けることもなかなかできないようです。
人形たちと関わり家族として暮らすことで少しずつ克服してきているようで、最近は特に信頼している相手であれば少しだけ頼ったり助けを求めたりができるようになりました。
甘いものが好きすぎて砂糖入りの紅茶が紅茶味の砂糖になりがち。
かなりのショタコンで特に好みなのは10歳から16歳。普通に恋愛対象として見れます。
ただし子供は大人に守られながら自由にのびのびと生きるべきという気持ちもあり、夜遊びの相手に年上しか選ばなかったのもその影響。
黄琴海月
まひろが管理する屋敷のクローゼットに閉じ込められていた人形です。
前の持ち主は屋敷の元の主でもあるまひろの遠い親戚で、病気で海月の相手ができなくなり、当時まだ生きた人形が迫害されることも多かったため、守ってやれる人のいない海月をクローゼットに隠し、そのまま何も知らせることなく亡くなりました。
海月はそれを忘れられたと勘違いし、今でもいつかまた会えるのではと主人の帰りを待ち続けています。
自身がいつからクローゼットに入っていたのかを覚えていないためまひろやほかの人形たちには「長い間クローゼットの中で待っていた」とだけ伝えていますが、実際は90年ほど経っており、長年クローゼットの中で誰に見つかることもなくほこりをかぶっていたことによる経年劣化で知能が低下しています。
同じく経年劣化のせいで、自分の誕生日や前の持ち主の顔や名前は思い出せなくなってしまっていますが、一緒に居て楽しかったことや嬉しかったこと、教えてもらったこと、前の持ち主が大好きだったことはしっかり覚えています。
家族に先立たれた人間の心の穴を埋めるために作られた愛玩用の人形であるため、人間や、人間に似た姿や思考をもつものに対して悪意や負の感情を持つことができません。
人間たちが幸せになることが自分の幸せだと信じているため、どんな理不尽でも耐えようとするほか、ほかの人間を差し置いて自分が誰かの一番になってはいけないと考えるなど人形としての自覚が強い反面、人間への憧れのような感情もあり、いつか人間と変わらない食事をして、人間と変わらない睡眠をとり、人間の温かさを知りたいと考えては叶わないことだと諦めて、自分の気持ちに気づかないふりをします。
人間の世界で生きていた時間が長いため、瞬きをしたり呼吸をしているように常に体を揺らしたりと、もう意識しなくても本物の人間のような振舞い方ができます。
一人になることを極度に恐れており、常に誰かと一緒に行動したがります。
また、狭くて暗いところに一人でいるとひどく不安になりパニックを起こします。
パーツのどこかが壊れても新しいものに変えたがらず、前の持ち主に作ってもらった古いパーツをまひろに修理してもらいながら使うことが多いですが、クローゼットにいる間に片目のガラス玉が割れてほぼ見えない状態になってしまったため、片目は黄琴影とおそろいのパーツを使うようになりました。
両目ともとても質のいい素材が使われているため視力がよく、幽霊や妖精の類すらも普通の生き物と変わらないくらいはっきりと見えるようです。
まひろの眼鏡を油性ペンでサングラスにするいたずらを仕掛けたことがあります。
黄琴影
まひろがいつか自分が死んだときに海月がひとりにならないようにと作った人形です。
そのため、海月に対して悪意や負の感情を持つことができません。
ほかの何よりも海月の幸せを一番に考えます。
実年齢が1桁で、見た目に反して人生経験がほぼないので、自分は無知だと思い込んでおり、本をたくさん読んで知識を得ようとしていますが、本人が気づいていないだけでいろいろな知識をため込んでいます。
一度覚えた漢字や言葉はほとんど忘れないなど、かなりの記憶力があります。
海月を苦しめた存在である人間があまり好きではありません。
しかし、海月が人間のことをとても大切に思っていることは理解しているため、自分も人間を好きになりたいと思っています。
髪の毛のしっぽのような部分をある程度自分の意志で動かせるようです。象の鼻のようにものを持ち上げたり、自分の近くに引き寄せたり、結構器用に使います。
海月同様、幽霊や妖精の類が見えるようです。
他人をよく見ており、自分ではない誰かを演じるのがとても上手いですが、あまり複雑すぎる感情はまだ理解できないこともあるようです。
エリカの原材料や新月の正体に予想がついていますが、自分が言うべきことではないと思い黙っています。(というかぶっちゃけどうでもいい)
パーカーはまひろからのおさがりです。
黄琴シュシェ
彼女は前の主人のお気に入りの人形でした。
彼はすでに亡くなっており、まひろがシュシェのことを頼まれて家族にむかえました。
まひろは前の主人とシュシェを尊重しているだけなのですが、まひろが「預かっている」と表現するので、シュシェは自分を「居候」と思っています。
ほかの人形たちとは友達になりたいと思っているものの、空回りしがちです。
前の主人が幼い頃から色んな国を回っていたので案外物知りです。
老け顔だった主人が大好きだったため、今も人間の顔の好みは老け顔気味です。
昔体の一部が悪意で壊されてしまった過去があり、今のボディは少し新しいもの。
そのため関節が外れたりするとひどく怯えてしまいます。
口調「~かしら」「~ちょうだい」
最近スマホゲームに出てきたおじさまがものすごく好みなのに実装されなくてつらい。
黄琴朽慈楽
量産型の人形の売れ残りでした。
朽慈楽が作られた工場はすでに閉鎖されているものの、いまだに全く同じ見た目の人形が各地に残っているため、紛らわしくないようにとまひろが細部までカスタムしており、髪の色や髪型、服などが頻繁に変わります。
まひろのことがかなりお気に入りな模様。純粋に彼(?)自身のことが好きなのか、単に「自分の主人」である人間が好きなのか。
同人誌は同じものを最低3冊買う。
黄琴クオ
名前の由来は「九尾」から。しかしクオは九尾の狐ではありません。故郷の親につけてもらった名前のようです。
化け狐としてはまだ幼い子供なのですが、おそらく黄琴では1番歳上です。
母親と2匹の妹がいます。時代の流れで住む場所がなくなり、親の負担を減らすため他の狐より早く独り立ちしたものの、路頭に迷い衰弱して黄琴の屋敷の庭で倒れているところを海月に見つかってから、まひろのナンパ提案で「黄琴」を名乗り、一緒に暮らすようになりました。
屋敷にきた当初は人間年齢に近い少年の姿で暮らしていたのですが、まひろが鼻血を出して倒れるので青年の姿になりました。
この世界でも化け物は数が少ないため、人間を怖がらせないために人形たちに合わせた小さい人形の姿でいることもあります。
まひろが12歳くらいの頃に一度会ったことがあり、化け物たちの世界で迷子になっていたまひろがお化けを見てとても怖がっていたので、まひろが怖いと思ったものやクオ自身より弱い化け物は見えなくなるように術をかけたようです。その反動でまひろの視力も落ちましたが、クオはその分自分が守ればいいと思っています。
眼鏡や透明なものを通して見ると術が効かないため、まひろが眼鏡やコンタクトをするのをあまりよく思っておらず、よく海月のイタズラに加担してまひろの眼鏡を壊します。
まひろがクオと出会った時のことを「小さいころに見た、お化けがいっぱいいる場所で強くてかっこいいお兄さんに助けてもらった夢」だと思っているため黙っていますが、クオにとってのまひろはいまだに小さくて怖がりな子供です。
まひろが他人に守られるのを恐れていることになんとなく気づいているためそういう素振りは一切見せませんが、まひろに対して少し過保護なところがあり、まひろやほかの黄琴の近くに良くないものが寄ってこないよう見張っています。
縁日の屋台はたこ焼きが一番好き
黄琴エリカ
正式名称は「エリカドール=ミルククラウン」といいます。
人間の子供の皮膚で作られているため、自身の製造元であるフェデリコ=ミルククラウンが罪のない子供を殺して材料にしていると考えており、作られて間もなく工房から逃げ出し、行く当てもなくさまよっていたところを黄琴まひろに拾われたようです。
自分の素材を知られれば捨てられると思い、人間に対していつも申し訳なさそうにしています。
服の下はつぎはぎだらけなので、人前では素肌を晒したがらない傾向にあります。
花を育てるのが趣味ですが、花に交じって生える雑草も愛でてしまい除草できずに困ってしまうことがあります。
弦木真琴
黄琴の屋敷の近くの街でひとりで住んでいます。
文武両道で何に対しても平均より高いレベルで物事をこなしますが、生活力がとことん無いため、たまにまひろや人形達が世話を焼きに行っているようです。
元の顔の良さや外面のおおらかさなどから性別を問わず恋愛対象としてみられることが多いものの、弦木の恋愛対象が人間ではなく楽器であるため、他人とのそういった関係に苦手意識があるようです。
幼少期、身寄りのなかった弦木を引き取った家に同じくらいの歳の女の子がいたものの、弦木の異常さを心配した彼女が当時弦木が好きだった楽器を壊してから、あまり他人を信用しなくなりました。
現在は相棒のコントラバスが好きなのですが、誰かにそれを話しても理解されないことを分かっているので、他人には当たり障りのない態度しかとらず、大抵のことは笑い飛ばして誤魔化しています。
愛想がいいようにふるまっているため、相手から一方的に友達だと思われがちですが、本人はなんとも思っていないことも多く、「大好きな相棒と音楽を続けられるなら、他の人間がどうなろうと知ったことではない」というような冷たい思考の持ち主でもあります。
他人に興味がないため、人の名前や顔を覚えるのがあまり得意ではありません。
人間自体はまだ嫌ってはいないのですが、人間よりモノのほうが好きで、動く人形にも少しだけ優しいようです。
よく海月やクオ、エリカなど黄琴の人形たちの遊び相手になっていますが、影には本性を見抜かれて警戒されています。
最近やっと使った後のタッパーを洗って乾かすことを覚えました。
黄琴まひろ2P
通常の黄琴たちのいる世界とは違う、芥千裏と名乗る人物の手によりパラレルワールドから連れてこられた、黄琴まひろだった何かです。
この世界線にいたまひろは生きた人形を作ることができない人間だったものの、いつか自分の死後に海月がひとりぼっちにならないよう、自身を改造し続けた結果、死ぬことはなくなりましたが、人間の体を無理やり人形に近づけて、もう人間とも人形とも言えない何かになってしまったため、体が負荷に耐えられず壊れてしまっています。
自分以外のものを「人形」「人間」「それ以外」でしか区別ができないようです。
人間だった頃の記憶の大半が消えているため、このまひろがいた世界の海月や、実の弟であった影のことももう誰だか分かりません。
ただし、別の世界に連れてこられた時点で、こちらのまひろの正体や過去を知る人物は芥千裏しかいなくなったため、元いた世界の海月や影を区別する必要はなくなってしまいました。
自分の体の限界を判断することができないため、前触れもなく突然倒れたりします。
人間だった頃のクセがそのまま残っているため、たまに人間のような行動をとることもありますが、そこに本人の意思は無いことがほとんどです。
かつて何よりも重要視していた「より人形に近い存在になること」「人形の幸せを優先すること」に執着しており、人間と関わることを拒みますが、本人ですらなぜそうしたいと思ったのかはもうわからないようです。
普段は夢遊病のように意識も曖昧な状態であるため、意思の疎通はあまりできません。
ごくまれに人間だった頃の意識を取り戻すことがあるようですが、人並みの思考に脳が耐えられないためすぐにぼやけて自分が何者なのかすらわからなくなってしまいます。
現在は、何も知らない通常のまひろたちの住む屋敷に保護され、「まひろによく似た壊れかけの人形」として一緒に暮らしています。
言葉が話せないため何があったのかを伝えることはできませんが、通常のまひろがこちらのまひろの修理をしようとしたときに、この人形がもともと人間であったことに気づき、この人物が何者なのか、どうしてこうなってしまったのかの予想がついているようです。
確かめるすべがないこと、パラレルワールドなど普通に考えて現実的ではないこと、事情を知らない他の人形たちが心配していることもあり雑に扱うことはありませんが、この「海月を救うことができなかった黄琴まひろ」に対して通常のまひろはあまりいい感情を持つことができず、人形のまひろも人間である通常のまひろを拒むため、通常のまひろはどう接したらいいかわからないようです。
よく廊下などに落ちています。
シュシェ・ポミエ
いたかもしれないシュシェのif、あるいはパラレル。
主人が亡くなった後も自分の意志で主人の家に住んでいて、たまに黄琴家に顔を出すようです。
口調:~だよ、~でしょ
一人称:僕
二人称:キミ、あなた、呼び捨て
リンゴの木という意味である”ポミエ”は主人の姓でした。
主人のことが大好きで、今でも自分はご主人様のものだと思っているようです。
昔は主人以外の人間は嫌いでした。
主人を理解できず誹謗中傷する人間を見てきたので、今もそういった人が嫌いではありますが、主人や自分を大切にしてくれる人がいるのも知っているため、そういう人とは一緒にいたいと思っているようです。
女性には何もなくても優しくするものだと教わっているのでよくキザだったりあざとい言動をします。
今は主人の教えではなく自分の考えで暮らす練習をしているようです。
スマホゲームはあまりしません。
芥千裏
この物語のすべての元凶。とてつもなく長い時間を生きる魔法使いです。
最近バイト先の名札を失くして困っています。
黄琴真月
黄琴海月の前の持ち主です。 容姿が少しまひろと似ています。
とある屋敷で一人暮らしをしていましたが、若いうちに病死しました。
黄琴まひろと血縁関係。ただし真月の生前はお互いに面識はありませんでした。
明るくフレンドリーでイタズラ好き。少し寂しがり屋。
天才肌で文武両道でしたが、多少軽率な言動が目立ちます。天然か策士か。
生前はたくさんの人に慕われ、完璧を人の形にしたような人物だったようで、国内各地に彼と思われる英雄の逸話が残されています。
妻子がいたようですが、二人とも戦争で彼が兵役している間に亡くなっています。
家族を愛していた真月は、二人が危ないときにそばにいられなかったことを悔やみ、家族と暮らした幸せな記憶が残る場所とは離れた屋敷に閉じこもっていました。
真月があまりに苦しんでいるのを見かねた知人に勧められ、海月を作りました。
病気にかかりこれ以上生きられないと分かったため海月をクローゼットに隠しましたが、家族が死んだときの苦しい記憶からか、海月に自分が死ぬことを伝えられず、「ここで待っていてほしい」と嘘をついてしまいました。
死後、彼が海月に嘘をついたまま死んだのを悔やむ姿を見ていた芥千裏が彼を「今後何があっても死後の世界に行くことがない、特別な幽霊」にしたため、海月を見守ることができるようになりました。
海月のいる屋敷をうろついてまひろを驚かせたり、気まぐれにどこかに出かけたりしているようですが、海月が自分の姿を忘れていたため、真実を打ち明けるか迷っており、ほかの黄琴(主に人形達)の前では「新月」と名乗っています。
幽霊ですが、自分の意志である程度ものに触ったりすり抜けたり、霊感のない人に姿を見せたり見せなかったりがコントロールできるようです。
大抵の幽霊より強いので、真月が噴射した消臭スプレーに当たった幽霊は消滅します。
フェデリコ=ミルククラウン
工房の所在など一切の情報が不明なものの、名前だけは確かに存在している個人、または団体です。ミルククラウン製の人形はそのどれもが人間の子供の皮を材料として使っており、高値で取引されています。
…というのが、世間で知られているフェデリコの情報ですが、実際は個人工房であり、人形はフェデリコが一人で制作しています。
元々、病気や事故で亡くなった孤児や戦争で亡くなった身元の分からない子供から皮膚を回収し、人形を作ることを専門にしている工房です。
人形に名前を付けることで、子供たちが確かにこの世界で生きていたという存在証明を残すことを目的としているようです。
エリカドールは幼くして亡くなったフェデリコの娘の皮を使用して作られた人形であり、できればエリカには帰ってきてほしいものの、彼女にいろいろな経験をしてほしいという気持ちから特に追いかけるようなことはしていません。